ウラシマ・エフェクト

竜宮から帰って驚いたこと。雑感、雑想、雑記。

ドイツ

カレル・チャペクとフゴ・ハースの『白い病』

感染予防のため、集会をとりやめ、人びとにお互いの距離を保つようにと、ときには政府首脳までもが直に呼びかけるなか、馬耳東風のていで遊び歩くひともいる。ドイツでは「コローナパーティ」なる語もできたそうだ。そういえば、若年層は罹りにくく、高齢者…

広義のドイツ帝国

EUすなわち欧州連合のことを、ていのよい「ドイツ帝国」にすぎないと喝破したのはエマニュエル・トッドであった。とすれば、興隆するのも必然なら、形骸化もまた宿命なのか。とまれ、「高校世界史なんか忘れちゃったよ」という諸氏のために、僭越ながら、広…

ヘイトの大陸

photo by Free-Photos BBCのサイトに掲載された記事によると、大陸ヨーロッパでは感染症にたいする恐怖が、中国人にたいする恐怖や嫌悪をあらためて浮かび上がらせている。日本人とて、欧州で団体観光客としての数的優位を誇っていた時代ならばいざ知らず、…

コンビニ考

photo by Duy Nguyen コンビニ大手・セブン&アイHDが、米石油精製会社マラソン・ペトロリアムとM&Aの交渉をしているという報道があった。何のことかと思ったけれど、ガソリンスタンド事業の買収というから合点がいった。 今は昔、20世紀の終わりの頃、ドイツ…

四半世紀とか30年とかのオスタルギー

令和元年11月10日、東京では、ひと月ほど延期されていた祝賀御列の儀が行われ、沿道にたくさんの人がつめかけたと報じられている。この光景は、1993年6月の御成婚のパレード以来であると伝えるメディアもあった。じつに四半世紀以上が経過している。 それに…

狡兎死してクルド烹らる──中欧ファストフード事情から

Photo by Nathalie Dulex ケバブ。いまや日本でもお馴染みになった、あのドネル・ケバブである── 大戦後の西ドイツでは、労働力不足からトルコ人移民が歓迎された。結果、ケバブといえば、カリーヴルストやポムス・ロート・ヴァイスなどのB級グルメとならぶ…

ボヘミヤの伍長?

ボヘミアの伍長──というのは、ときのドイツ国大統領パウル・フォン・ヒンデンブルクが、アードルフ・ヒトラーをさしていった表現だという。久しく人口に膾炙した謂いであるものの、ヒトラーは伍長でもなければ、ボヘミア生まれでもなかった。 こういった場合…