Tiny Rebelは、2012年、ウェイルズはニューポートに、祖父から醸造の手ほどきを受けたというギャレス・ウィリアムズが、ブラドリー・カミングスとともに立ち上げたマイクロブルワリー。その後の快進撃は、周知のとおり。やはり「HADOUKEN Amplified IPA」の衝撃が、とくに記憶に新しい。「波動拳!」だけに……
その「ちっちゃな反逆児」が早くも7周年を迎えるにあたって、記念となる製品群をリリースしている。本品は、Deya Breweryとのコラボ。その名も「Tiny Rebel and DEYA」。
- 名称:Tiny Rebel and DEYA NEIPA
- スタイル:アメリカンスタイル・インディア・ペイル・エイル(ニューイングランドIPA)
- アルコール(ABV):6.8%
- 醸造者:Tiny Rebel Brewing
- 生産地:ニューポート、ウェイルズ、UK
自社のサイトでは、"juice bomb"ということばで推している。使用ホップをみるとその意図が推測できる── "HOPS: CITRA CRYO, SIMCOE CRYO & AMARILLO CRYO"
──どれもクラフトビールではお馴染みの品種のホップだが、それぞれの「Cryo(クライオウ)」版がもちいられているとわかる。
これは、Yakima Chief-Hopunion有限責任会社の有する新しい技術を適用した製品のシリーズ。公式サイトによると、ホップの鞠花を液体窒素によって凍らせた状態でルプリン腺を苞葉から分離して、パウダー状にしてしまう。流行りのニューイングランドIPAなどの醸造にはとくに、すくなくない量のホップが必要になるが、おおくのばあいユーザーは渋みを感じてしまう。このDenny Connというひとの説明によれば、同社のCryoシリーズの製品を用いれば、この手の収斂味や草臭さという問題を完全に解決できるうえに、同製品は苦味を供給するアルファ酸も、従来のペレット型の製品に比べると極端に多く含有している、という。
「ジューシー」といえば──外交に長け、支持率や人気は高いが、語彙だけは貧弱である、わが国のお茶目な内閣総理大臣が、ものを試食するとカメラの前でかならず発する語だが──ほんらいは、こうした革新的なホップ製品が駆使された、まさにこの一杯のためのためにこそ存在することばなのであった。
参考)