ウラシマ・エフェクト

竜宮から帰って驚いたこと。雑感、雑想、雑記。

CITRA®の時代【麦酒】

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こんな時代がきたのだ──Chroust Age of Citra

 『エイジ・オヴ・エンパイア』というMicrosoftのゲームのソフトがあった。どのくらいのまえの話だろう。15年くらいまえ?

 あの頃、まだ存在しなかった品種のホップ。それをフィーチャーしたIPA。その名も「エイジ・オヴ・スィトラ」。

 アメリカンIPA醸造には、もはや定番となった観があるCitra。世のIPAブームを象徴するようなホップで、それだから「Citraの時代」といっても、決して過言とはおもわれない。

 登場はつい2007年のことだった。それから10年あまり。作地面積は右肩上がりで、2015年から昨年までの3年でも2倍以上になっている。
 

https://www.hopbreeding.com/img/basket/Citra.jpg

 

 もともとのコードを"HBC 394"といって、HOP Breeding Companyによって栽培された。よっつの品種が掛け合わされて生まれた── Hallertau Mittelfrüh、US Tettnang、Brewer's Gold、East Kent Golding。これももう、あちらこちらに書かれている。

 ゆたかな苦味も持ち味だが、おもに芳醇なアロマを付加する目的で使用される。香味は、名のとおり柑橘系、それにトロピカルフルーツ系。例として挙げられる香りは、グレイプフルーツ、メロン、ライム、グースベリー、ざくろ、ライチ等々……。

 そんなCitraを堪能できる、すばらしい香りの一杯。それに尽きる。

 といっても、「スィングル・モルトIPA」とか、「セッションIPA」とか名づけられてるわけでもない。──でも、そんな言い訳めいた断り書きなんか不要だ。いまや、Citraの時代なのだから。

 

 

*CITRA® - HBC 394

出典:Hop Breeding Company, LLC (HBC)

https://www.hopbreeding.com/