ウラシマ・エフェクト

竜宮城から帰って驚いたこと。雑感、雑想、雑記。日欧ブログ……?

訃報

恐怖の大王

photo by Diederik Smit 南欧の夏は、日本ほどの降水量はない。したがって湿度が低いから、日中は鎧戸を閉め切っておけば室内温度の上昇をふせぐことができ、家屋内は暗いがすごしやすい。気候変動の影響で常識も変わりつつあるが、あの夏はまだそういう事情…

古井由吉逝去

photo by Wilfried Santer 世界のすべてのものはエニグマとして描かれなくてはならぬ──というようなことを宣ったのは、ジョールジョ・デ・キーリコではなかったか。それともダリだったか、マグリットだったか…… どうしても芥川賞受賞作「杳子」がすぐに思い…

ファイナル・カウントダウン

名優カーク・ダグラスが亡くなった。享年103という大往生であった。それをインスタグラムで発表したのは、実子のマイケル・ダグラス、御年75。 映画じたい、芸術としても米国の産業としても歴史的にはすでに斜陽といわれるのかもしれないが、あるいはそれだ…

テリー・ジョーンズの訃報

教養が大事なのはわかるけれど、何が教養にあたるのかについては議論がある。偉人たちがいろいろなことを言っているが、その多くによれば、話題に困らないことが重要であるらしい。筆者のような東夷の野蛮人からすると、社交とはもっぱら酒場談義のことであ…

ロン・ヤス

Photo by lee Scott 先日、冷戦の話を書いたばかりで、冷戦末期の宰相の訃報に接することになった。各紙に「巨星墜つ」の見出しが躍っている──大勲位、中曽根康弘、享年101であった。 戦後、復員してまもなく20代で出馬し、衆院議員に当選。当時、民主化以降…

カレル・ゴット逝去。Gott ist tot...

10月1日の夜遅く、チェコ共和国の国民的歌手、カレル・ゴット(Karel Gott)が亡くなった。80歳だった。2016年から急性白血病を患っており、2019年9月に闘病を公表したばかりだった。 現代チェコ語会話で、人名「カレル Karel」にたいする定型の愛称たる「カ…

ニキ・ラウダ逝去

ニキ・ラウダが亡くなった。昨夏の肺移植手術、そして今年の1月には入院したという報道もあり、健康が心配されていた。やはり1976年の事故が遠因であろうか。 アーノルド・シュワルツェネガーと並ぶ、現代オーストリアの著名人──というふうにORFのニュースで…

ドナルド・キーン【訃報】

巨星墜つ。大往生といってよい、96歳。 ご著書で勉強させていただいた。ぜんぜん足りないけれど。手もとにもある。 さいきんでは、いわゆる〈日本人論〉における「日本特異論」に似たような思い込みが、当の日本のひとびとに蔓延しているのを指摘して、やん…

ブルーノ・ガンツ、逝去。ちきしょーめー

ブルーノ・ガンツ氏が亡くなった。享年77。大腸癌であった。 www.swissinfo.ch 数々の名作に出演してきたが、ブルーノ・ガンツといえば、ヴィム・ヴェンダース監督の『ベルリン・天使の詩』(Der Himmel über Berlin, 1987)で、自身の存在を世に知らしめた…