ウラシマ・エフェクト

竜宮から帰って驚いたこと。雑感、雑想、雑記。

かぶれとシャンプー

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 カフェイン入りというドイツ製のシャンプーが、「育毛に」と大陸ではけっこう人気らしい。欧州は「薄毛先進地帯」のはずなのに、ヨーロッパ人はどうもちょろいなと感じる。というのも、育毛や養毛といった「毛生えシャンプー」市場が成熟している日本の消費者だったらば、こんなものでは騙されるわけなどないからだ。

 ミノキシジルとフィナステリドを筆頭に、ペンタデカンにサイトカイン、ホホバオイル、プラセンタ、ノコギリヤシアロエイチョウ葉ヒオウギにセンブリ、冬虫夏草、酢酸トコフェロール……たいていのものは試してみたという向きも多かろう。日本の製薬・化学メーカーはあの手この手、すでにありとあらゆるものを試し、さんざ製品化して、この数十年のあいだ消費者のほうもそれに付き合ってきたのだ。カフェインなんぞ、とうの昔に試験済み……なのではあるまいか。だいたいカフェインごとき入れた程度の安直なシャンプーで、髪が甦るはずがない。そんなものが効くんだったら、とっくにコーヒーで洗髪してるよ!

 ──だが、かぶれを防ぐだけで、抜け毛はだいぶ減る。これだけは確かな現実だ。

 長い海外生活をふりかえってみて、なんとなく使ってみたシャンプーが自分に合っているときはよかった。けれども、どういうわけか自分の頭に合うシャンプーが見つからない時期もあった。愛用していたものが、行きつけのドラッグストアで「死に筋」商品と見做されたものか、急に店頭から消えてしまうということも少なくない。それならばと、世界に冠たる某有名ブランドのシャンプーを使い始めると、これが、表示によると厳しいEUの基準に適合しているはずなのに、かぶれを引き起こしたりした。

 頭のかぶれはつらい。若い頃とちがって、いちど頭髪が抜けてしまうと生えてこないから、これまたつらい。付随して生じる痒みと頭垢も悩みの種だ。

 「メディクイックH」を使いだしたのは、ちょうどかぶれに悩まされていた数年前だ。頭皮のかぶれ、かゆみ、ふけ──これに効くシャンプーを検索したら出てきた。

 使ってみると、皮脂を落としすぎない、やさしい洗いあがりで気に入った。コンディショニング成分も配合されている。そのうち、頭皮のかぶれがどこかへ行ってしまった。それ以来、使用しているが、調子が良い。抗真菌成分というミコナゾール硝酸塩が配合されていることも、よいのかもしれない。かびや水虫の頑固さをおもえば、真菌の類は頭皮にとっても脅威にちがいない。

 200mlと320mlの容器の製品がある。髪の長さにもよるだろうが、短くしていたら、320mlのもので、ほぼ毎日つかって半年はもった。200mlのものは、旅行に持参してもさほど気にならない重さだから、逗留先のホテルのアメニティで皮膚のトラブルに遭うことなど心配しなくてよくなる。

 また、おなじ「メディクイックH」ブランドで、ローションやリキッドも発売されている。これらも、すばやく痒みをおさえてくれる。ありがたい。

 

*カフェイン入りシャンプーとは、よく見るのはこちらである: