ウラシマ・エフェクト

竜宮城から帰って驚いたこと。雑感、雑想、雑記。日欧ブログ……?

あわやテネリフェ。危ないアシアナ。

 2019年7月21日、那覇空港で、日本トランスオーシャン航空JTA)の旅客機が着陸降下中、アシアナ航空の出発機が滑走路に進入する事案があった(OZ171便、エアバスA321型機)。
 JTAボーイング737は、滑走路の手前わずか3.7キロ付近で着陸復航したという。あわや衝突事故になりかねないケースで、むろん「重大インシデント」に指定された。原因究明が待たれる。

www3.nhk.or.jp

www.aviationwire.jp

 

 「滑走路上での衝突」といえば、まず思い出されるのは「テネリフェの悲劇」(1977年3月27日)だろう。ジャンボ機2機が滑走路上で衝突し、犠牲者583人を出した史上最悪の航空機事故である。混雑した空港で濃霧が発生し、管制ミスや無線の混信にパイロット・エラーが重なった末の悲劇であったと考えられている。また、記憶に新しいところでは、空港設備に難があった、イタリア・ミラノの「リナーテ空港事故」(2001年10月8日)があるが、これも離陸滑走中の機がもう一方に突っ込んだ事故だった。
 滑走路上の機体に着陸機が衝突した事故としては、1990年代の「ロス・アンジェレス国際空港地上衝突事故」(1991年2月1日)や「ユナイテッド・エクスプレス5925便地上衝突事故」(1996年11月19日)がある。前者の原因はおもに管制ミスで、後者では、無管制空港における夜間の着陸という悪条件下、無線の混信も起きた。いずれも大惨事である。今回は運が良かった。

 アシアナは、パイロット・エラーによる事故が多発しているエアラインという印象がつよい。

 広島空港における「アシアナ航空162便着陸失敗事故」(2015年4月14日)では、さいわい犠牲者は出なかったものの、呆れた向きも多かったのではないか。というのも、サンフランシスコ国際空港における「アシアナ航空214便着陸失敗事故」(2013年7月6日)が、その2年前に起こっていたばかりだったのだ。
 原因はいずれもパイロット・エラーということになっているが、「大韓航空8509便墜落事故」(1999年12月22日)も含めて考えると、コックピット内のコミューニケイションにおいて、かの国特有の儒教的な慣習がクルー・リソース・マネジメント(CRM)の機能を阻害しているのではないかとも想像される。日韓間の外交的なやりとりのなかで障害になっているものも、あるいは、これなのかも知れない。

 数か月前、売却のニュースがあったばかり。経営に問題のある航空会社は、やはりあぶないというイメージしかない。売却交渉でも買い叩かれることだろう。

www.nikkei.com

*今回の事案にとっても示唆に富む文献:

乗ってはいけない航空会社

乗ってはいけない航空会社

 

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/c/c9/NTSBAsiana214Fuselage2.jpg

 2013年のアシアナ航空214便着陸失敗事故(サンフランシスコ国際空港)。米NTSB撮影。

 

追記)

アシアナ航空が提出した資料には機長が那覇空港管制観の停止指示を十分理解できずに滑走路に進入した情況が入っていたとみられる。 

headlines.yahoo.co.jp

 

追記2)

www.newsweekjapan.jp

www.nikkei.com