ウラシマ・エフェクト

竜宮から帰って驚いたこと。雑感、雑想、雑記。

冬の混乱──Winter Mess 【麦酒】

 北米に記録的な寒波がきていたらしい。パリでは、「ジレ・ジョーヌ」たちの反政府運動がつづいている。英国のEU離脱も、予断を許さない。──もう、立春だというのに。

 

 閑話休題、昨夜のんだ麦酒。

Winter Mess

Winter Mess
  • 名称:Winter Mess (2018) 
  • ビアスタイル:ベルジャン・ストロング・ダーク・エイル
  • 初期比重:18°
  • アルコール:8.5%
  • 醸造所:Brasserie de la Senne
  • 原産地:ブリュッセル、ベルギー

 

 豊かな甘いモルティな香りのなかに、ややスパイシーなものを感ずる。しっかりしたボディにもかかわらず、どろどろした甘さや重さは感じない。チェリーを思わせるような爽やかな酸味とうまくバランスさせている。要はフルーティ。

  スタイルとしては「ウィンター・エイル」といういい方もあるけれども、『ビアスタイル・ガイドライン1601』に準拠すると、「ベルジャンスタイル・ダーク・ストロングエール」か。手もとの旧い版のガイドラインによると「多くの場合、ダーク・キャンディー・シュガー(茶色の氷砂糖)を用いて、アテニュエイション(発酵度)の度合いを高めているものが多い」となっていたが、新しい版にはそうした記述はないから、最近は違うらしい。また、実際のアルコール度数ほどにはアルコール感が強く感じられない──とのことだが、まったくそのとおり。ひじょうに軽やか。しっかりしたボディなのに。混乱してしまう。飲み飽きさせない、この軽さは危ない。

  2003年にオープンした醸造所は、2015年のパリのテロ事件で有名になってしまったスィント=ヤンス=モーレンベークにある。ブリュッセルを構成する基礎自治体のひとつ。

  瓶入りの場合にみられるエティケットのイラストも、ドラマティックで、たのしい。デザイナーは、Jean Goovaerts氏。

Winter Mess