ウラシマ・エフェクト

竜宮から帰って驚いたこと。雑感、雑想、雑記。

建築

アードルフ・ロース生誕150周年

当世の流行りとはいえ、銅像を打ち倒す運動には賛同しかねる。偉大な篤志家であったが奴隷も所有していた──ということになると、ヴァンダリズムの対象になるらしい。だが、200年も300年も遡及して往時の常識を今日の価値観で断罪することに、妥当性は微塵も…

プラッツェン高地の歩き方

アウステルリッツ三帝会戦──とは、とくべつに歴史に興味がなくとも、トルストイの『戦争と平和』や世界史の教科書によって知るひとも多いはず。 この名称はしかし、ナポレオンがプロパガンダのためにひろめたものにすぎない。実際の戦場は、現在のチェコ語の…

レイモンドと井上の群馬音楽センター

数年前の秋、西ボヘミアはプルゼニュを訪れたとき、駅前のバス停に突として現れたのは、《高崎白衣大観音》であった。──それは日本の文化に焦点をあてた交流行事を知らせるポスターであったが、プルゼニュ市にとって日本といえばまず、いわゆる姉妹都市協定…